BTC

歴史

サトシ・ナカモトの保有量とは?推定110万BTC「パトシ・パターン」を解説

サトシ・ナカモトの保有量とは?推定110万BTC「パトシ・パターン」を解説
Photo: Satheesh Sankaran / CC BY-SA 2.0

結論:オンチェーン分析による推定、公式な証明ではない

サトシ・ナカモトの正体は不明ですが、ビットコイン創成期(2009〜2010年)に大量のコインを採掘したと推定する研究があります。ブロックチェーン上のパターン分析から、単一の採掘者が発行上限2,100万枚の約5%にあたる約110万BTCを保有し続けている可能性が指摘されています。ただし、これは統計的な推定であり、サトシ・ナカモトの正体そのものが確定していないのと同様、確証を伴う証明ではありません。

この記事のポイント

- アルゼンチンの研究者セルジオ・デミアン・ラーナー氏が2013年に発表した分析手法「パトシ・パターン(Patoshi Pattern)」が根拠。

- 初期ブロックの採掘に使われたノンス値のパターンから、単一の採掘者を統計的に識別。

- 推定約110万BTC(発行上限の約5%)が2010年前後から未使用のまま。

- あくまで統計的推定。特定の個人・団体が保有を認めたことはない。

ビットコインの金貨型コインのイメージ
写真: Satheesh Sankaran / CC BY-SA 2.0

パトシ・パターンとは何か

2013年、アルゼンチンのセキュリティ研究者セルジオ・デミアン・ラーナー(Sergio Demian Lerner)氏は、ビットコイン初期クライアントに存在した複数のプライバシー上の弱点(ExtraNonceフィールドやノンス値の扱いなど)を手がかりに、初期ブロックの採掘パターンを分析しました。その結果、2009〜2010年に採掘された多数のブロックが、単一の採掘者(同氏はこれを「Patoshi」と呼ぶ)による一貫した特徴を示していることを発見しました。

ラーナー氏は2019年にも追加の分析を発表し、Patoshiパターンに分類されるブロックの99.9%が一度も使用(送金)されていないこと、また同氏が推定する採掘量のうち約63%(約110万BTC)が未使用のまま残っていることを報告しています。

なぜ「サトシ本人」と推定されるのか

ラーナー氏がこの単一採掘者をサトシ・ナカモト本人と推定する根拠は、以下のような状況証拠です。

  • ビットコイン創成期、ネットワークの崩壊を防ぐために創設者自身が継続的に採掘を行っていたと考えるのが自然であること
  • Patoshiパターンのブロックには、単一のPCクロックに由来するとみられる一貫したタイムスタンプの特徴があること
  • 同時期の他の採掘者のパターンとは明確に区別できること

ただし、これは状況証拠に基づく推定であり、暗号学的な証明(当時の秘密鍵による署名など)が行われたわけではありません。断定はできない点に注意してください。

どれくらいの規模か

  • 推定残高:約110万BTC(ラーナー氏の当初の見積もりでは採掘総量はさらに多く、その後使用された分を除いた未使用残高が約110万BTCとされる)
  • 発行上限2,100万枚に対する割合:約5%
  • 分散先:複数のアドレス(推定で2万を超えるアドレスに分かれているとされる)
  • 稼働期間:主に2009〜2010年

数字には幅がある

ラーナー氏自身、2013年の当初分析と2019年の追加分析で数字を更新しています。第三者による検証も完全に一致しているわけではないため、本記事の数字は「おおよその推定」として扱ってください。

このコインは今も動いていないのか

ラーナー氏の分析(2019年)時点では、Patoshiパターンに分類されるブロックの大部分が未使用のままでした。サトシ・ナカモトの正体自体が2010〜2011年ごろを最後に公の場から姿を消しているため、これらのコインが本人によって意図的に「動かされていない」のか、単に秘密鍵にアクセスできない状態にあるのかは分かりません。

もし動いたらどうなるのか(あくまで仮定の話)

コミュニティの一部では、これらのコインが将来動いた場合の市場への影響がしばしば話題になります。ただし、これは仮定の議論であり、実際に動く時期や影響を予測するものではありません。本サイトは投資助言を行わないため、断定的な予測は避けます。

よくある質問

Q. サトシ・ナカモトは本当に110万BTCを持っているのですか? A. 証明されているわけではありません。オンチェーンの統計的分析(パトシ・パターン)から「単一の採掘者が保有している可能性が高い」と推定されているだけで、本人が保有を認めたことはありません。

Q. どうしてそんなに正確に推定できるのですか? A. 初期のビットコインクライアントには、採掘時に使われるノンス値などにプライバシー上の弱点があり、そこから同一の採掘者によるブロックを統計的に識別できるためです。ただし推定である点は変わりません。

Q. このコインは今も動いていませんか? A. 研究者の分析時点(2019年)では、大部分が未使用のままでした。ただし継続的な監視結果ではなく、その後の状況を本記事は保証しません。

Q. もしこのコインが動いたら価格はどうなりますか? A. 分かりません。仮定の議論としてコミュニティで話題になることはありますが、本サイトは価格予想・投資助言を行いません。

参考・出典

関連記事:サトシ・ナカモトとは誰?ビットコインの歴史とは発行上限2,100万枚とは

投資にあたっての注意

本記事は情報提供を目的としたものであり、投資助言ではありません。ビットコインは価格変動やハッキング、紛失等のリスクがあります。投資判断はご自身の責任で、余裕資金の範囲で行ってください。税制・規制は変更される場合があるため、最新情報は必ず公式の一次情報をご確認ください。

Sources

  1. The Return of the Deniers and the Revenge of Patoshi (Sergio Demian Lerner, bitslog.com, 2019-04-17)
  2. Strong Evidence Suggests a Single Entity Mined More Than 1 Million Bitcoin (Bitcoin.com News, 2019-04-17)
  3. Satoshi Nakamoto (Wikipedia)

よくある質問

サトシ・ナカモトは本当に110万BTCを持っているのですか?
証明されているわけではありません。オンチェーンの統計的分析(パトシ・パターン)から「単一の採掘者が保有している可能性が高い」と推定されているだけで、本人が保有を認めたことはありません。
どうしてそんなに正確に推定できるのですか?
初期のビットコインクライアントには、採掘時に使われるノンス値などにプライバシー上の弱点があり、そこから同一の採掘者によるブロックを統計的に識別できるためです。ただし推定である点は変わりません。
このコインは今も動いていませんか?
研究者の分析時点(2019年)では、大部分が未使用のままでした。ただし継続的な監視結果ではなく、その後の状況を本記事は保証しません。
もしこのコインが動いたら価格はどうなりますか?
分かりません。仮定の議論としてコミュニティで話題になることはありますが、本サイトは価格予想・投資助言を行いません。
BIT NEWS 編集局
  • 日本国内で編集
  • 一次情報・出典主義
  • 変わりうる事実は検証日を明記

BIT NEWS の編集局。一次情報にあたり、変わりうる事実には検証日を添えて掲載しています。

本記事は情報提供のみを目的とし、投資・金融・取引の助言ではありません。価格は参考値で古い場合があります。投資判断はご自身の責任で。